承認欲求をゴミ箱に捨てる
今回はですね日本国内で200万部以上売れているベストセラー「嫌われる勇気」について解説していきます。
本書は自己啓発の父と呼ばれる、世界屈指の心理学者アルフレッドアドラーが提唱する
アドラー心理学を分かりやすくまとめた本でして、あの辛口コメントで知られるホリエモンも絶賛した本でございます。

人生観変わるみたいな言葉って安易に使われちゃったりしますけども、この本は本質的な意味を理解できればガチで人生観世界の見え方が変わる本だと思います。
それでお時間がない皆さんのために、もう早速本書の結論をお伝えします。
結論 悩みは全て人間関係
本書はまず我々の悩みっていうのは突き詰めると全て人間関係から来るものなんだと言う前提があり
そしてその悩みから抜け出すためには、我々の頭にこびりついている承認欲求を捨てなきゃダメなんですよと言うことが結論なんです。

本書はですね人間関係の本質に迫る内容ですので、頑張っても頑張ってもどうしても劣等感が消えないみたいな方に特にオススメの内容でございます。
嫌われる勇気の中でも特にここは衝撃だったなと言うポイントですね3つだけ厳選してお伝えします。
ポイント① 原因論の否定はすべて目的論である
まず最初の衝撃がこちらです。
原因論とか目的論とかってちょっと難しいように聞こえちゃうかもしれませんが、めっちゃ簡単に言ってしまえば
人の行動って言うものに実は原因なんかなくて、あるのは目的だけなんだよって言うことです。
人間は何か原因があるから行動すると思ってるけど、実は行動に原因なんかなくて目的があるから行動してる。
これをいっぱつで理解できる人なんていないので、ちょっと解りやすいように具体例を話します。
例えばです
あなたの会社である若手のサラリーマンが上司にめちゃくちゃ怒鳴られているとするじゃないか、その場合皆さんその状況を見てどう思いますか。
多くの方は若手の子がミスちゃったから、あの上司は怒ってるんだろうなってそう思いますよね。

上司のおっさんが怒ってるのは何か若手のミスがあったからだと、何か原因があったから上司はどうなるって言う行動を起こしてるんだと
大半の人はそう見てしまうわけなんですがそれをアドラーは全力で否定するです。
アドラーの考える目的論
上司が怒鳴っているのは、若手がミスしたからって言う原因があるからじゃなくて、別に目的があるからなんだと
上司の目的
- 若手が今後、自分に歯向かわないようにしたい
- 俺たちの間には上下関係があって、その上下関係を若手に見せつけたい
目的があるからこそ、その上司はおっさんは怒鳴っているんだとアドーラ心理学では取られるんです。
この目的論の考え方は衝撃的すぎるので、初めて聞いた方にはかなり不思議な感じがすると思うけど、考えてみると確かにこの目的論って正しいかもなって思える。
同じようなミスでもすごい剣幕で怒る人もいれば、冷静に注意して終わりって人もいますよね。
- 原因であるミスの大きさ変わらなくても相手を威嚇したいって言う目的がある人は怒鳴ります。
- 今後ミスが起きなければいいかなぁって言う人は別に声を荒らげたりしないです。

ここからもわかるように人間ていうのは原因ではなく目的が行動を決めるんです。
原因と過去に縛られるな
例えばです
俺は両親が離婚してるからきっと幸せな結婚なんてできないんだとか言う人います。
それってまさしくアドラーが否定する原因論に縛られている考え方です。

原因とか暗い過去に縛られるなと両親が離婚してるなんて過去は全く関係ない。
実は自分の性格が自分勝手だったばっかりに、結婚生活が上手くいかなかった時に
自分じゃなく両親を言い訳にしようとしてるだけ。
いい結婚生活したいなら、今この瞬間からパートナーを大事にすればいいだけの話。
ポイント② 課題の分離
自分の課題と他人の課題を分離して考えろってことです。
本書の中で出てくる非常に分かりやすい例え話で、課題の分離のエッセンスが全て詰まってます。
馬に水を飲ませたいと思った時に、馬を水辺に連れて行く事は自分の課題としてできる事です
ただゴクゴクと水を飲むかどうかは馬の課題
馬の課題は他人の課題であって、自分にはコントロールできない課題なのでそんなもう気にするなってことです。

自分の課題と他人の課題をすべて解決しようとする
いつも悩みが絶えない暗い顔する人っていうのは、自分の課題と他人の課題すべての課題を頑張って解決しようとします。
サラリーマンによくある、課題の分離が全くできてない人の例です。
営業マンとして一生懸命頑張ってるんだけども、全然上司が自分のことを評価してくれない。
どうやったら自分のことを評価してくれるんだって、悩む人います。
このケースで正しく課題を分離すると
営業として頑張って実績を残すこれが自分の課題です。
上司が評価してくれるかどうかっていうのは自分ではなく上司の課題です。
自分でコントロールできるものじゃありません。

私がやるべきなのはとにかく営業成績が上がるように、努力をすること
結果として上司が私をどう評価してくれるかなんて考えても疲れるだけです。
間違ってもこの上司にいつかもっと良い人になって欲しいとは考えないでください。
残念ながら人は変わりませんしおっさん上司ならなおさらです。
自分の思い通りに変えようと思うのは、正しく他人の課題に首を突っ込んでことになりますので絶対やめましょう。
承認欲求を捨てろ
これは本書のメインテーマでもあるんですけど、この課題の分離っていうのは言い換えると承認欲求を捨てろってことでもあるんです。
私も気をつけるようにしてますが、人は誰しもですね油断したらすぐ承認欲求の奴隷になりがちです
これをアドラーはめちゃくちゃ危険視してます。
例えば大学に行くのも
本当はこの勉強がしたい、この環境で学びたい
そういう理由で選ぶべきですけど、どうしても誰かに凄いと思ってもらうために知名度のある大学を目指すことが国民的に行われてます。
そのままの感覚で、すごいと思ってもらえるように大企業に入って
社会人になってからも誰かに怒られないように、誰かに褒められるために仕事するみたいになる訳です。
誰かに認めてもらう課題の分離で言えば自分の課題ではなく、他人の課題をゴールでしている
アドラー的に絶対やってはいけないパターンです。

特に日本は承認欲求を刺激して頑張らせるみたいな仕組みになってしまっているから、私たちの頭はどうしても承認欲求でいっぱいです。
みんな揃って承認欲求の奴隷になって他人の課題にばかりに注力しがちですが
自分は何を楽しいとか幸せに感じるのかを大事にして、自分でコントロールできる自分の課題に注力して欲しいです。
ポイント③ タテの関係を作るな
どんな相手に対しても上下関係を作るな。
すべての人間の立場が対等な存在なんだとアドラーは言ってます。
言葉的にはぼやっとしてわかりにくいですが、具体的な行動の方が分かりやすいと思います。
人を褒めるな
上下関係を作らないための具体的な行動として、本書には人を褒めるなということが書かれています。
びっくりですよね。心理学であれば褒めて伸ばすとか言いそうじゃないですか。
アドラーは褒めるなと言っている。
褒めるって行為は自然と上下の関係を生み出しているんです。
褒める側と褒められる側って、実は上下関係になってる。
上下関係を生み出してしまうと、承認欲求を刺激することに繋がってしまう。
会社は承認欲求の奴隷を量産している
・会社の報酬制度
・褒めて伸ばす上司
アドラーから言わせれば承認欲求の奴隷を量産しているだけ。
頑張ってる部下とか居たら何て言ってあげたらいいんだろう?
その場合には褒めるんじゃなくて、ありがとうって感謝しましょうとアドラーは言ってます。
感謝は上下関係を生み出さないからです。

目上の人にも自分の子供にも対等な関係でもしますし、承認欲求が刺激されず健全だと本書では語られています。
私たちって学校教育で承認欲求が頭にこびりついちゃっているので、どうしても人から褒められるように競争し続ける人生にしちゃいがちですけど
結局はどれだけ誰かに貢献して感謝されるか、ここが幸せな人生を送る上でめっちゃ大事なんだろうなと思いました。
まとめ
大事なポイントは3つ

・原因論の否定すべては目的論である
過去や原因に行動を縛られるなと人生は今この瞬間から変えられること
・課題の分離
生きてるといろんな課題がどんどん降ってきますけど、そこには自分の課題と他人の課題があって他人の課題にまで悩むのは疲れちゃうだけ
・タテの関係を作るな
相手を褒めるって一見良いように聞こえるんですけど、それは承認欲求の奴隷を作ることにもつながってしまうこともあるのでアドラー的にはありがとうご苦労さんて感謝するのがお勧めです。
サラタメ的補足 私たちはアドラーではない
アドラー心理学で言われている内容は、今までの人生観をハンマーでぶっ壊すみたいなインパクトがあるんです。
その反面アドラー先生の教えをその通り全てを完璧にやろうと思うと、逆に不幸せになってしまうこともある。
例えば
原因論の否定を知ったからこそ今の自分の辛い状況を過去・原因に甘えてると言って過剰に自分のことを責め過ぎてしまう。
褒めたい気持ちを無理矢理押し殺して、完全に誰のこと褒めないっていうのは逆に生きにくい。
日本と言う国、承認欲求生まれ承認欲求育ちみたいな環境で生きてきた
私はたまには褒められたいんです。
YouTuberなんて言う承認欲求の権化みたいなことをやっている私としては
全く褒められないのはちょっと寂しいかなと思っちゃったりするんです。

アドラーと会ったことがないので分からないんですけど
シンプルに我々がよりハッピーになれるようにこのアドラー心理学を提唱したと思うんです。
我々がそれにがんじがらめになって、逆に不幸になっていくっていうのは多分アドラー自身望んでない展開だと思うんです。
私がお伝えしたいのですねアドラー心理学はインパクトが強いダウン時に得にもなりますとなのであくまで自分がハッピーになる手段の1つとして使うのがオススメと言うことです。
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